【人生リスタートの理由】第9話「人生の振り返り(2)」

中学〜高校:部活を始める

 中学に入学した私は、あるチームスポーツ(球技)の部活に入りました。インターハイや国体といった全国大会にも出場するような強い有名な部活です。小学校から太っていて、運動神経や体力に自信が持てない自分が、そんな強豪の部活でやっていけるのかか。正直なところ自信はありませんでした。しかしどうしてもチャレンジしないといけない理由がありました。

 実は当初、私はテニス部(注:別に弱い部活ではないです)に入ろうかと思っていました。何となくカッコ良かったし。でも、ある友達から「ブタがテニスやるの?(笑)」と言われ、それが本当に悔しくて「絶対に見返してやる!」と、心に火が付きました。だから不安はありましたが、毎年全国大会に出ている強い部活に入って、二度とブタなんて言わせなくしてやる、そう決めたのです。

部活に明け暮れた日々

 その部活では、中1から高3までが一体的に活動していました。顧問の先生はいましたが、練習に関しては基本的に生徒に任せており、最上級生が自分たちで練習メニューを作成していました。練習は大変厳しく、一部の時期を除き週6での練習が基本。学校中のほとんどの部活が、テスト前期間は練習を休みにしていましたが、そんなのお構いなく練習が組まれました(高校生はシーズンによってはテスト期間中も練習していました)。とにかく、先輩達にはよくシゴかれ、よく怒鳴られました。でも、皆、根は本当に優しい人たちばかりで、プレーだけでなく、礼儀作法、マナー等、たくさんのことを教わりました。怪我をしたこと、試合のメンバーに選ばれなかったこと等で、辞めたいと思ったことはありましたが、人間関係が嫌だとか、プレーそのものが嫌だということは一度もありませんでした。何より素晴らしい同級生に恵まれました。誰かが辞めそうになった時には、互いが声を掛け合っていました。中学1年の時に入部して1ヶ月辞めた1人を除けば、私を含めて5人の同級生は、一人も最後まで部活をやめることはありませんでした。気がつけば痩せるどころかマッチョ体形になり、全国大会にも出場し、6年間部活をやり抜くことができました。

中・高の部活を通して得られた「自分の力で考える」ということ

 特に最後の1年間は本当に楽しく充実していました。能力も飛躍的に向上しました。先述したように練習メニューは全て最上級生が決めます。この裁量ある環境は最高に恵まれていました。

 大事な試合から逆算して、シーズンのどの時期まで基礎練を多めにするか、どの時期から実践的な練習を増やしていくか。試合に勝つために、自分のどういったところ、チームのどういったところを鍛える必要があるのか。そのためにどういった練習を組む必要があるか。時間内に全ての練習を終えるためにどういったタイムテーブルを組むか。チーム全体の練習テーブルと個人練習のテーブルをどう調整するか。学年や実力にに応じて練習の強度をどう変えていくべきか。等々。大きな方針から、日々の部活の運営に至るまで、キャプテン(本当に頼りになる!)を中心に同級生で、話し合いながら進めていました。

 チームや個人の課題設定→解決策としての練習を考え実行する、という思考プロセスを、基本的には大人の力を借りることなく自主的にやるという経験は、本当に貴重な経験でした。大人になった今でもこの経験が活きている、もっといえば、仕事を進める上での私の思考の基本的なフレームワークになっていると感じます。中・高の部活は本当の意味で、自分が主体的に選び取った道に主体的に取り組んだものと言えるでしょう。

 では、もう一つの学生の本分である勉学の方はどうだったかと言いますと。これは次回に譲ります。

 (第10話「人生の振り返り(3)」に続く)